鯨類は現在約94種が知られています.
ここでは,国内外の鯨類の一部を紹介します.
当センターで研究対象としている鯨類には🐬マークがついています.
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(写真提供:有薗幸子)

    シロナガスクジラ

    Balaenoptera musculus

    バハ・カリフォルニア(メキシコ)にて撮影

    現生生物の中で一番大きく,体長30.5m,体重160t(推定)にも達する.

    ナガスクジラ

    Balaenoptera physalus

    バハ・カリフォルニア(メキシコ)にて撮影

    右と左であごの色が違う.シロナガスクジラの次に大きいクジラ.

    ニタリクジラ

    Balaenoptera edeni

    高知県土佐湾にて撮影

    吻部に3本の隆起した峰がある.背びれの欠けや形状で個体識別が可能.

    ミンククジラ

    Balaenoptera acutorostrata

    セントローレンス川(カナダ)にて撮影

    胸びれに白い帯状の模様がある.小型のヒゲクジラ.

    ザトウクジラ

    Megaptera novaeangliae

    沖縄県本部沖にて撮影

    アクロバティックな動きをする,胸びれの長いクジラ.

    コククジラ

    Eschrichtius robustus

    バハ・カリフォルニア(メキシコ)にて撮影

    体の表面などに,たくさんの寄生生物が棲むクジラ.

    マッコウクジラ

    Physeter macrocephalus

    和歌山県熊野灘にて撮影

    尾びれの形状や欠けで個体識別ができる.一度潜ると40分〜1時間潜り続ける.

    アカボウクジラ

    Ziphius cavirostris

    静岡県駿河湾にて撮影

    1時間ほど潜水するため,発見と観察が困難な種類.

    シロイルカ

    Delphinapterus leucas

    セントローレンス川(カナダ)にて撮影

    真っ白い体色を持ち,一年に一度「脱皮」する.ベルーガとも呼ばれる.

    カワゴンドウ

    Orcaella brevirostris

    エーヤワディー川(ミャンマー)にて撮影

    イラワジイルカとも呼ばれる.川で一生を送るものや,河口,浅海に棲むものもいる.

    シャチ

    Orcinus orca

    北海道羅臼沖にて撮影

    背びれとサドルパッチの形状で個体識別されている.

    コビレゴンドウ

    Globicephala macrorhynchus

    和歌山県熊野灘にて撮影

    日本近海には,マゴンドウとタッパナガの2つの系統群がある.(熊野灘はマゴンドウ)

    ヒレナガゴンドウ

    Globicephala melas

    ケーププレトン島(カナダ)にて撮影

    コビレゴンドウよりも体長に対して大きな胸びれをもつ.太平洋では絶滅したとされる.

    オキゴンドウ

    Pseudorca crassidens

    沖縄県久米島沖にて撮影

    細長い体型から「キュウリゴンドウ」とも呼ばれている.

    カズハゴンドウ

    Peponocephala electra

    和歌山県熊野灘にて撮影

    ゴンドウと名の付く種では,歯の数が多いことから「数歯巨頭」と名付けられた.

    ハナゴンドウ

    Grampus griseus

    和歌山県熊野灘にて撮影

    体表に白いひっかき傷や斑点があるのが特徴.

    コビトイルカ

    Sotalia fluviatilis

    アマゾン川(マナウス・ブラジル)にて撮影.

    アマゾン川水系に分布.南米・中米沿岸にいるギアナコビトイルカと別種にされた.

    シワハイルカ

    Steno bredanensis

    東京都御蔵島沖にて撮影

    和名の由来は,歯にある細かいしわ.暖かい海を好む種.

    シナウスイロイルカ

    Sousa chinensis

    香港にて撮影

    香港では,野生のシナウスイロイルカを商業用ウォッチング船から観察できる.

    ハンドウイルカ

    Tursiops truncatus

    高知県土佐湾にて撮影

    水族館で最も多く飼育されているイルカ.船の舳先にできる波に乗って遊ぶこともある.

    ミナミハンドウイルカ

    Tursiops aduncus

    東京都御蔵島海域にて撮影

    日本の沿岸の数カ所に定住し,好奇心旺盛な種.

    ハシナガイルカ

    Stenella longirostris

    クレ環礁(ハワイ)にて撮影

    動きが活発で,空中でくるくると回転するきりもみジャンプをよくする.

    スジイルカ

    Stenella coeruleoalba

    和歌山県熊野灘にて撮影

    体の側面にある2本線が目印のイルカ.活発にジャンプする姿も見られる.

    マイルカ

    Delphinus delphis

    高知県土佐湾にて撮影

    体色が美しい,砂時計模様のイルカ.沿岸性.

    サラワクイルカ

    Lagenodelphis hosei

    和歌山県熊野灘にて撮影

    日本沿岸ではそれほど発見例の多い種ではないレアなイルカ.

    カマイルカ

    Lagenorhynchus obliquidens

    青森県陸奥湾にて撮影

    大きな群れを作り,陸奥湾にも季節的に回遊してくる.

    ハラジロカマイルカ

    Lagenorhynchus obscurus

    ケープタウン(南アフリカ)沖にて撮影

    南半球に分布する,カマイルカの近縁種.とても活発な動きをする.

    イロワケイルカ

    Cephalorhynchus commersonii

    鳥羽水族館にて撮影

    南米などの冷たい海にすむ小さなイルカ.写真は授乳中の親子.

    コシャチイルカ

    Cephalorhynchus heavisidii

    ケープタウン(南アフリカ)にて撮影

    アフリカ南西部の沿岸域にのみ分布する.小さなイルカ.

    イシイルカ

    Phocoenoides dalli

    岩手県大槌湾にて撮影

    写真は,白斑が大きいリクゼンイルカ型で,他に小さい白班のイシイルカ型がいる.

    ネズミイルカ

    Phocoena phocoena

    セントローレンス湾(カナダ)にて撮影

    クジラの仲間で最小種の一つ.北半球の比較的寒い沿岸海域に生息.

    スナメリ

    Neophocaena asiaeorientalis

    海響館より提供の写真.

    三重大学が面する伊勢湾にも生息する沿岸性小型イルカ.

    インドカワイルカ

    Platanista gangetica

    ガンジス川(インド)にて撮影

    濁った河川に適応し,眼に水晶体を持たないイルカ.

    アマゾンカワイルカ

    Inia geoffrensis

    アマゾン川(マナウス・ブラジル)にて撮影

    くちばしが長く,目が非常に小さい.アマゾン川流域などに生息する.

    ラプラタカワイルカ

    Pontoporia blainvillei

    バビトンガ湾(ブラジル)にて撮影

    「カワイルカ」だが,川には棲まず,南アメリカ南東部の沿岸域にのみ分布する.

    ヨウスコウカワイルカ

    Lipotes vexillifer

    中国の水生生物研究所(武漢)にて撮影

    中国・長江(揚子江)水系にのみ分布.2007年に「機能的絶滅」が宣言された.